個人ブログ

第5回宮前ソラのマルシェ(プロ用編)

こんにちは!北部緑地の社長しています京極です。前回の記事に続いて「第5回宮前ソラのマルシェ」【プロ用編】をご紹介します。宮前ソラのマルシェの概要は前の記事の【入門編】をご覧ください。

さて今回も多くの出店者さん、アーティストさん、ご協力を頂いたみなさんのおかげで多くの来場者に公園でのマルシェを楽しんでいただくことができました。【プロ用編】では一見すると普通の出来事のようだが、実行委員が知恵と工夫と汗をかいて成し遂げた小さく確実な一歩について5つのテーマでご紹介しようと思います。公園やイベント関係者には参考となる苦労話ですが、それ以外の方も「へーそうなんだ」と言ってもらえると記事を書いた甲斐があります。

始めは今回初めて隅田川河川堤防上に設置したキッチンカーとストリートピアノについてです。宮前公園は隅田川河川堤防と一体化した設計を行っているため、芝生広場から堤防(土手)を登って隅田川まで連続した空間を楽しむことができます。しかし実は見えない境界線があり、河川堤防上から隅田川からは東京都建設局が管理しているいわば公園の隣地なのです。第2回から4回までのソラのマルシェに来たことがある人は、「今までも土手の上にストリートピアノがあったよ~」と覚えていてくれるかと思いますが、実はギリギリ荒川区側(公園内)に設置していました。今回東京都公園協会主催の「すみだがわオープンテラス」が同日開催され、公園協会さんとの調整の中で、是非堤防上の歩道空間にキッチンカーなどを設置して河川空間の活用を一緒に実現してほしいとのありがたいお言葉を頂き、この最高の景色が実現できたのです。

2つ目の話題は前述にもあった同日開催イベントです。今回は「すみだがわオープンテラス」に加え、荒川ロータリークラブ主催の「世界ポリオデー」、公園管理者主催の「秋のローズフェスタ」、尾久図書館の読み聞かせ会と合計5団体のイベントが公園とその周辺に入り乱れるカオス状態でした(笑)事前の調整も大分時間がかかりましたが、当日もマルシェの本部に多くの方が問合せに訪れて様々なイベントのご案内を致しました。ある程度は想定して準備していたので対応可能でしたが、同日開催イベントの様々な準備や負担がメインイベントにのしかかってくることが実感できました。今後はその負担を共有しながら、同日開催イベントを行うか否かも最適解を模索していこうと思います。

3つ目は前の話題も関連しますが、実行委員の体制と会計のお話です。【入門編】でも触れましたが、僕たちはそれぞれこのマルシェでやりたいことがあって集まった任意団体です。ですので準備にかかる労働の対価は金銭ではなく実現できた喜びにあります(つまりボランティア)そしてマルシェを開催・運営するための資金も補助や援助をもらっておらず独立会計です。幸い第1回目会計でプラスが出たため、雨天で収入が少ない時もありましたが、現在のところ黒字会計で運営できています。収入は出店料が全てで中止となると収入ゼロです( ;∀;)支出は様々でポスターなどの広告費、公園占有料・道路使用許可申請費・イベント保険費などの費用、テントや什器の賃貸運搬費用、イベント当日の交通誘導員や当日ボランティアスタッフのお弁当代など様々です。それでも何とか独立会計でやってこれた一因は荒川区内の皆さまの温かいご厚意があったからです。第1回から後援を頂いている荒川区さんには什器を無償貸与いただき(今回は急な選挙で大変でしたが)、出店者用テントは区内で共にイベントを助け合う仲間たちにお借りし、交通誘導をはじめ様々な当日ボランティアさんたちに助けて頂きました。出店者さんはマルシェの意義を理解して共に創りあげて行こうという方々に毎回出店を頂いています。ですのでお互いできること助け合い、励ましあう人と人の連携でこのマルシェは成立しています。

4つ目の話題は近隣住民への音の配慮です。今回のマルシェでは中学生ドラマーによるドラムの生音を公園中に響かせて多くの方に聞いていただきましたが、これは一朝一夕にはなしえない景色だったのです。宮前公園は住宅地に出来た新しい公園です。約4年間建設工事携わった弊社は近隣住民さん達が長年工事などで発生する音を我慢してきたことを知っています。公園がOPENしても時には心地よくない音を聞かなければならないこともあるかもしれません。ですので公園OPENイベント時より周辺地域にビラを配り、演奏者も曲調や音量、場所などを工夫して演奏してもらっています。今回ビラやポスターを配った際にはマルシェに対して好意的にな応援の声を多数聞くことができました。おかげで様々な演奏や催事の音についてもご意見(クレーム)はなく、お互い気持ち良い時間を過ごせたと思います。これも人と人の信頼関係であり、積み重ねが大切だと感じた一面でした。

5つ目は未来に向かう話題です。マルシェの運営には事前準備を含めて行う実行委員と当日ボランティアの2つの役割があります。どちらも友人の紹介や以前のマルシェを見て是非やりたいと集まってくれた大切な仲間たちです。その仲間に前回から加わってくれたのが、区内にある北豊島高校のボランティア部の皆さんです。顧問の先生の発案で参加してくれた前回は明るい笑顔と女子高生らしい言動で大人たちを元気にさせてくれましたが、今回はさらに参加者が増え多くの高校生が参加してくれました。「前回が楽しかったので友人を誘ってきた。マルシェを楽しみにしていた」と涙が出る言葉をいくつもくれました。全く想像していない嬉しい変化に、このマルシェがこのエリアにある意義のようなものを感じてしまいました。今後はこの子たちをきっかけに更に多くの人たちが関わることができるマルシェを目指したいと思います。

最後まで長い話にお付き合いいただきありがとうございます。これからも宮前ソラのマルシェは自分達らしくワクワクする日常の延長の場を演出していきます。そして弊社北部緑地も活動を応援し続けていきます。まだこの場を体験したことがない人は、是非次回4月後半の開催を楽しみにしていてください。

投稿者プロフィール

京極
京極

関連記事

TOP